なぜ会計事務所の離職率は高いのか

会計事務所は、そのほかの仕事と比べて比較的離職率が高い仕事といえます。それは、労働環境が悪いといったことが原因であるといったことが原因とは限りません。基本的に会計事務所に勤め、一定のキャリアを積めば、経理分野においての転職が容易になるからです。

 

一度スキルや知識を身につければ、おおよそどの企業や会計事務所であっても、経理に関する仕事を行うことができます。税務や会計に関する仕事は、法律に則って行うので、法改正が行われればそれに従い新しい知識を身につける必要がありますが、一般的な会計事務所や企業の経理課の仕事内容はどこであれほとんど同じのため、転職が容易になるというわけです。

 

年齢や保有している資格によっては、所属している会計事務所よりも待遇の良い大企業へと勤めることもできます。いわゆる手に職を身につけている状況であるため、自身の希望に沿って転職でき、離職率が高いという状況になっています。

 

また、税理士などといったほかの資格を保有したい人や幅広い仕事をしたいと希望している人は、様々な経験を積むためにいくつかの事務所を渡り歩いて経験を積むという手法を取ります。3,4年単位で転職を繰り返し、様々な仕事内容を経験して、最終的に独立したいと考える人も会計士には多いので、離職率が高いです。

会計事務所をすぐ辞めないためにどうすればいい?

会計事務所の離職率の高さは、会計士といった仕事の特殊性もありますが、もちろん職場環境の悪さが原因で高くなっている側面もあります。

 

会計事務所の仕事は、請け負っている仕事内容によって異なりますが、繁忙期は連日の残業や休日出勤が続くといったことも珍しくありません。月末は常に忙しいといった事務所も多いです。会計士や税理士になることを希望している人は、これらを苦に思わない人もいますが、つらいと考えて離職する人もいます。

 

会計事務所に勤めてすぐに離職する羽目にならないようにするためには、あらかじめどのような職場なのかをしっかりと確認することが重要です。おもにどのような仕事を請け負っているのかといった傾向を知れば、どのような時期に忙しくなるのかといったこともわかるので、確かめて、自分の希望に沿った会計事務所を選ぶことがおすすめされます。

 

また、年齢構成や男女比率を確かめることも重要です。年齢構成が若い人ばかりだったり、男女のいずれかに偏っていたりする場合は、ブラックな職場で長く勤める人がいない、男女差別・育成技術が足りない職場の可能性があります。

 

さらに、教育体制や有資格者の数を調べることも大切です。新たに経験や知識を身につけたいならば教育体制が重要となる上に、新たな資格取得を目指しながら働きたい場合には、有資格者が多く在籍している事務所の方が業務品質が保たれて試験勉強と仕事を両立できる可能性が高くなります。

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