税理士試験は長期的な計画で勉強時間を考える

税理士になるには、税務署などで23年以上働いた上で、指定の研修を受ければ税理士の資格を得る事ができます。しかし、税理士になる最もスタンダードな方法と言われているのが国税庁によって毎年行われている税理士試験に合格する事です。税理士試験では、「簿記論」や「所得税法」など全11科目の内、少なくても5科目にてそれぞれ6割以上の得点が合格の目安とされています。

 

ただ、税理士試験は毎年、各項目の合格率が2割以下となっている難易度が高い試験と言われており、1回の試験で全科目合格する人はほぼいません。

 

税理士試験に合格するために大学で税についての勉強をしたり、専門学校などに通って受験対策の講義を受けたりして、数年以上費やして勉強する人も少なくありません。しかし税理士試験では、一度合格した科目はずっと合格として認められるので、長い期間を費やして1科目ずつ着実に合格を狙いに行く事も可能です。

 

そのため、全科目の合格を目指すのではなく「今年はこの科目」というように合格目標を決めて、はじめから長期的な計画を立てて税理士を目指す人も多いです。

 

税理士試験を受けた人の平均の勉強時間は短い人で2500時間とも言われており、中には6000時間近く勉強した人もいます。科目ごとに見ると必須科目である簿記論と財務諸表論の平均勉強時間はそれぞれ450時間となっています。また最も平均勉強時間が多いと言われているのが選択必須科目である所得税法と法人税法でそれぞれ600時間です。ちなみに選択科目の中では相続税法が450時間、消費税法が300時間となっています。

税理士試験の受験資格がない人はより勉強時間が長くなります

税理士試験の場合、人によっては勉強量を増やす必要がある人もいます。それは「高校を卒業して税理士を目指す」など大学で税法を勉強していない人が税理士試験を受ける場合です。なぜなら税理士試験は誰でも受けられるというものではなく、受験資格があります。受験が可能なのは大学の法学部や経済学部などで勉強している大学生又は卒業生です。一方、そうでない人は「日商簿記1級」を合格しているか、税理士に関連した企業にて少なくても3年の職歴がないと受験をする資格がありません。

 

そのため、このような人たちは税理士試験ではなく、はじめに日商簿記1級の合格を目標に勉強を始める必要があります。しかし日商簿記1級に合格する事は容易ではなく、合格するのに必要な平均の勉強時間は500〜600時間とも言われています。

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